膝(足)の痛みにはまず靴を見直した方が良い理由
このような方に読んでもらいたい
- 歩いたり走ったりで膝が痛い
- マッサージに通っているが良くならない
- 靴のすり減り方が片寄っている
先日、ふと立ち寄ったドラッグストアでこのような場面を見ました。
一人の中年女性が店員さんに「足が痛いんだけど、良い痛み止めはないかしら?」
と聞いていたのです。
店員さんは「痛み止めでしたら、こちらの〇〇、△△はいかがでしょうか。こちらは大人の方ですと一日〇回の服用で・・・」
などと説明していました。納得されたのかその飲み薬を購入されていました。
足が痛かったらどうしますか?
ちょっと質問が乱暴ですね。正しくは「特に思い当たる原因はないんだけど、歩いていると足や膝が痛くなってきた」場合、どんな対策を考えるか?
ですね。
- シップや痛み止めで様子を見る
- 病院に行って相談する
- 接骨院等でマッサージを受ける
- 何もしない
こんなところでしょうか。
このお話の女性も1.の痛み止めで様子を見るを選択したのかと思いきや、実はそれより根が深い理由がありました。
残念ながらそれでは治らないと思います・・・
さて、僕が買い物を終えて店を出ようとすると先ほどの女性が前を歩いています。痛そうに足をかばうような歩き方をしています。
その特徴的な歩き方から「おそらく右膝の変形性膝関節症かなあ・・・」などと考えていたのですが、履いている靴を見たときに驚きました。
サンダルだったのです。それもかなり使い込んでいます。
底が片寄ってすり減ってしまい、まっすぐに立っているだけでも足が傾いているように見えます。
さらに歩くたびに踵が外側に落ちるような、ずれるような動きを見せています。
もうお分かりですよね。
膝の痛みがある場合に見直した方がいい事とは
人間は二本の足で立っています。その足は、一足の靴で支えられています。
歩くときは、その靴で地面を蹴って、そしてまた着地しています。
靴がそれなりであれば、足の支えが不安定になります。不安定な土台(足)で歩いていれば、歩き方も不安定になります。
不安定な歩き方であれば、関節にかかる負担が増します。そして、いつかは痛みが出てくると考えられます。(もちろん痛みがなく過ごされている方もいます)
足を踏み出すと、必ず着地しますよね。その時にファーストコンタクトする靴がボロボロなら、あなたの足もボロボロになるダメージを受けてしまう、ということです。これが、靴を見直した方がいい理由です。
実際、整形外科で行われている治療の選択肢として、膝の変形のある方には「靴を替える」「靴の中敷きを替える」ということが提示されることもあります。
足の支え(靴)が不安定な場合に痛み止めやシップで解決するでしょうか?
歩き方が不安定で関節にかかる負担が大きいと考えられる場合に、マッサージで解決するでしょうか?
答えは△ですね。痛み止め等の効果で一時的に良くなる(というか痛みが感じにくくなっているだけなんですが)可能性はありますが、この問題の根本の解決にはならないと考える方がスムーズです。
靴を見直そう
足や膝に痛みのある方は、まずは使用されている靴を見直すほうが良いと思います。
よくあるのが「合っている靴だから大丈夫」「何年も前に高い金を出して買った靴だから大丈夫」等のお話です。
靴は消耗品です。合っている靴でも、高くて良い靴でも、いつかはすり減ります。
今お使いの靴は何年履いていますか?
靴を見直すのも良い手段だと思います。
その際にはなるべくスポーツタイプの靴をおすすめします。もちろんこの場合にハイヒールを選ぶ人はいないと思いますが(笑)
あとは、長引くようなら一度病院でレントゲン等の診断を受けることも大切です。大きなケガや病気が隠れている可能性もありますので。
(実はじん帯が切れていた、実は骨が一部欠けていた、などのお話は割とよくある話です)
それでも良くならない場合
靴も見直した。
病院でレントゲンも撮った。(骨に異常はありませんと言われた)
それでも改善が見られない場合。
もしかしたら、不安定で関節に負担を与えるような歩き方や身体の使い方がクセになってしまっているのかもしれません。
身体の使い方を見直して、痛みの出にくい身体の使い方を再学習するのも効果的です。
その場合、原因は以下のどれかにだいたい当てはまります。
- どこかの関節の動きが悪い(硬い、緩い等々)
- どこかの筋力が弱い(そもそも弱い、うまく筋力が発揮できていない)
- 身体の使い方が悪い(姿勢が悪い、そもそも歩き方が特殊等々)
これは個人差が大きいものなので、ここでは細かな内容は載せきれませんが、大きく分ければだいたい上記3つに当てはまることが多いです。
心配な方は一度ご相談をどうぞ。