【確認したくなる】弦楽器奏者によく見られる姿勢のクセとは~ホントかどうか気になる話~
Ulrike MaiによるPixabayからの画像
基本が大切とは言うけれど・・・
皆さんこんにちは。音楽家、スポーツ愛好家のための治療院をやっております。
お悩み相談でよく来られる内容としては「演奏活動で〇〇を痛めた」「特定の音を出すと〇〇が痛い」などです。
基本姿勢や演奏方法などは音楽の先生が教えてくれますが、実際の身体の使い方(特にその姿勢を作るために身体内部でどのような力みが生じているか、そしてそれに無理はないか)を見てくれる先生は少ないと思います。
基本は大事と言うけれど。そのまえに、身体に変なクセはついていないかな?というのが私の原点です。
弦楽器奏者(ここではギターですが、ほぼ共通)
さて。
今日は弦楽器に焦点を当てて少しお話したいと思います。
弦楽器と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
バイオリン
ヴィオラ
チェロ
コントラバス
ギター
マンドリン
ウクレレ
二胡
などなど・・・
ここにとある共通点があります。
それは
「楽器を手や身体で支えて構えて、片手で弦を押さえて、もう一方の手で音を出す」ことです。
この写真のギターの男性は「弦を右手で弾いて、左手で押さえる」ことで音を出して演奏しています。
ですがそれ以外に身体には
- 左肩にベルトをかけてギターの重みのほとんどを受け止めている
- 右腰部分でもギターの重みを受けている
- 右腕は弦を弾くために常時持ち上げて動かしている
- 左手は弦を押さえるために、指板を押さえつける力を常時加えている
- 立って演奏しているので、バランスを取って立っている
というような力が加わっています。
分からない方は、片足で立ってギターをかき鳴らしてみると、重力との闘いを感じることができると思います(笑)
検証。まずはスーパーへ行こう!(コンビニやドラッグストアでもOK)
まずは最寄りのスーパーに行ってほしい。(もちろんコンビニでもOKだが、やや割高かも)
そこでペットボトルの飲料を何本か買う。
袋に入れて持ち帰る。
これだけ。
ポイントは、その姿を誰かに写真や動画に取ってもらうこと。
なぜかと言うと、飲料水の重みに対して身体がどういう反応をしているかを確認してほしいからです。
写真では何だかおしゃれな買いものになってしまっていますが、ここにとある特徴がでています。
ここにとある特徴が出ています。
それは、「袋を提げたのと反対側、右肩が下がっている」です!
つまり、
重みを受けているのと反対側に傾くことでバランスを保っている
と言い換えることができます。
※シーソーを考えて「左を持ち上げたかったら右を下げる」のと同じ原理です。
で、弦楽器奏者のクセって何なのよ?
ここで本題。
弦楽器奏者の身体に出やすいクセとは何でしょう?
ちょっと上に戻ると、
- 左肩にベルトをかけてギターの重みのほとんどを受け止めている
- 右腰部分でもギターの重みを受けている
- 右腕は弦を弾くために常時持ち上げて動かしている
- 左手は弦を押さえるために、指板を押さえつける力を常時加えている
- 立って演奏しているので、バランスを取って立っている
こんな記載があったと思います。
重要になるのは
右腕は弦を弾くために常時持ち上げて動かしている
です。バイオリン等の弓を用いる楽器でも、ギターのように素手に近いものでも同じです。
右腕を常時持ち上げて使うために、左側へ身体を傾けてバランスを取るというのがクセとして出やすいです。
実は一番最初の人形たちの画像。これもそのクセが出ています。作った人は本当によく演奏者を観察して作ったんだなあと思います。
具体的には、真ん中のバイオリン奏者。右手を持ちあげて使う(しかも弓まで持って!)ために、身体を少し左へ傾いた状態にすることでバランスを取っています。
となりのギター奏者は傾いていませんが、左膝を持ち上げて座っている(足台なし!すげえ・・・)ためにこのような特徴は見られません。立位であれば特徴がみられていたかも。
だからって何が悪いのよ!?(逆ギレ)
というわけでお話しした弦楽器奏者に見られやすい特徴。
これは私の治療院に来られる方にも説明するのですが、
悪いことはありません。
ただし。お身体に悩みが出ている(〇〇の痛みが出やすい、演奏中に腰が痛くなる、腱鞘炎になりやすいようだ等々)のであれば、そのような身体のクセが強く出ている可能性がありますので、身体の使い方チェックと、場合によっては修正が必要になるかもしれませんね、というお話です。
ググってみよう
最後に。
ぜひともググって見てほしいです。「オーケストラ」「楽器」「演奏」などを画像検索で。
そして上記の身体のクセがどの程度見られるのか検証してもらえると、また違った音楽の楽しみがあるんじゃないでしょうか。
「〇響アワー」なんかも、そのような見方をすると、また違う楽しみが・・・(音楽に集中しろよ!と怒られてしまいそうですが、私の職業病なのでご勘弁を。少なくともいち音楽ファンであることは間違いありませんので)
ご自身の身体のクセについて気になる方は、お気軽にご相談ください。